🍜 外食セクター / 東証スタンダード / 証券コード 3399
丸千代山岡家(3399)
徹底投資分析レポート
北海道発・ラーメン全国制覇への挑戦|ROE 42%・既存店43ヶ月連続増・急成長ラーメンチェーンの実力に迫る
株価
3,395
円(2026/3)
時価総額
683
億円
PER
20.7
倍
PBR
7.50
倍
ROE(FY2025)
42.5
%
配当+優待利回り
2.4
%(総合)
🏢
会社概要
創業
1980年代
北海道・山岡家誕生
上場
2005年
東証スタンダード
本社
北海道
北広島市
グループ店舗数
195店
2025年12月末時点
アプリ会員数
163万人
急速拡大中
上場市場
東証スタンダード
小売業セクター
丸千代山岡家は、北海道を発祥とするラーメンチェーン「ラーメン山岡家」を中核に展開する外食企業です。豚骨醤油ベースの濃厚スープと24時間営業体制を強みに、北海道・東北・関東・東海を中心に全国へ急速に店舗を拡大しています。
2005年の上場以来、長らく中規模チェーンとして推移していましたが、2022年頃からの急速な成長加速が投資家の注目を集めています。2024年以降は株式分割(2:1)を2回実施し、流動性の向上にも積極的に取り組んでいます。
🏆
「24時間営業×濃厚豚骨醤油」の独自ポジション
深夜・早朝でも通常営業する24時間対応が最大の差別化要因。トラック運転手・夜勤労働者・深夜帰宅者等のニーズに応え、ロードサイド立地で圧倒的な集客力を持ちます。インバウンド観光客にも人気が高まっており、観光地近辺の店舗は観光需要も取り込んでいます。
深夜・早朝でも通常営業する24時間対応が最大の差別化要因。トラック運転手・夜勤労働者・深夜帰宅者等のニーズに応え、ロードサイド立地で圧倒的な集客力を持ちます。インバウンド観光客にも人気が高まっており、観光地近辺の店舗は観光需要も取り込んでいます。
🗾
店舗展開状況(2025年12月末)
🗾 北海道
50
店舗
🗾 本州
132
店舗
🗾 九州
3
店舗(新規展開中)
🍜 その他ブランド
10
店舗
グループ合計
195
店舗
成長方針: 中期経営計画では3年間で45店舗増・売上500億円を目標(2025年3月発表時点)。ただし前期業績が計画を大幅超過したため、現在数値を上方見直し中。さらなる目標引き上げが期待されます。FY2026は年間10店舗の新規出店(ラーメン山岡家)を計画しており、年300店体制への着実な前進が続きます。
📈
業績推移(FY2021〜FY2026予)
| 決算期 | 売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
純利益 (百万円) |
EPS (分割調整後・円) |
BPS (分割調整後・円) |
自己資本比率 | ROE |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年1月期 | 14,335 | 323 | 142 | 7.31 | 94.81 | 28.5% | 7.73% |
| 2022年1月期 | 15,122 | 299 | 386 | 19.75 | 113.12 | 33.0% | 17.47% |
| 2023年1月期 | 18,676 | 514 | 413 | 21.12 | 125.65 | 29.1% | 16.81% |
| 2024年1月期 | 26,494 | 2,063 | 1,432 | 73.09 | 197.24 | 34.6% | 37.05% |
| 2025年1月期 | 34,585 | 3,708 | 2,832 | 144.50 | 340.14 | 46.1% | 42.48% |
| 2026年1月期(会社予) | 42,700 | 4,400 | 3,230 | 163.96 | — | — | — |
業績急成長のポイント: FY2023〜FY2025の2年間で売上高は+85%増、営業利益は+621%増という驚異的な成長を遂げました。新規出店による売上拡大に加えて、価格改定(4月・10月)によるコスト吸収と既存店の客単価・客数の同時拡大が収益を押し上げています。FY2026も売上427億(+23.5%)、営業利益44億(+18.7%)を予想し、成長は持続します。
💹
収益性分析
売上高営業利益率(FY2025)
10.72%
外食トップクラス
ROE(FY2025)
42.48%
外食業界最高水準
ROA(FY2025)
19.6%
圧倒的資産効率
売上高純利益率(FY2025)
8.19%
高収益体質
売上高CAGR(FY22→26予)
+29.7%
年複利成長率
営業利益CAGR(FY23→26予)
+103%
3年で約10倍
ROE(FY2025:42.5%)/ 目標水準(20%)
目標の2倍超 ★★★★★
売上高営業利益率(FY2025:10.7%)/ 外食平均(5%)
業界平均の2倍超 ★★★★
自己資本比率(FY2025:46.1%)/ 目標(50%)
46.1% / 50%
収益性の秘密: ROE42.5%・ROA19.6%は外食上場企業のなかでもトップクラスの水準。高い資本回転率(ロードサイド型高回転モデル)と20〜25%台の高い利益率改善が組み合わさった結果です。原価率29.6%(FY2025)は24時間営業・ラーメン特化によるオペレーション効率の高さを示しています。
📊
株価・バリュエーション指標
PER(実績ベース)
20.7倍
成長株としては割安感
PBR
7.50倍
高ROEを反映
ROE
42.5%
外食最高水準
ROA
19.6%
優秀な資産効率
時価総額
683億円
中小型成長株
売上高対時価総額
PSR 1.6倍
高成長企業として標準
バリュエーション評価: PER20.7倍は急成長ラーメンチェーンとしてむしろ割安感があります。ROE42.5%という高い資本効率を考慮すると、PBR7.5倍も正当化できる水準です。EPS成長率(FY23→26予で約7.8倍)に対するPER20倍はPEG比率(PER÷EPS成長率)が極めて低く、成長の割に株価評価が低い状態を示しています。ただし、成長スローダウン時の株価変動リスクには注意が必要です。
🏦
財務健全性
自己資本比率(FY2025)
46.1%
Q3時点で54.9%まで上昇
有利子負債(FY2025)
24.3億円
FY2022の26.4億から削減
有利子負債比率(FY2025)
36.4%
FY2023:130%から大改善
純資産(FY2025)
66.7億円
2年で2.7倍増
総資産(FY2025)
145億円
前期比+29%
利益剰余金(FY2025)
60.7億円
FY2023の18.9億から急増
財務改善の軌跡: FY2023時点で有利子負債比率130%と高水準でしたが、急激な利益拡大により内部留保が積み上がり、FY2025には36.4%へと大幅改善。自己資本比率もFY2025の46.1%から直近Q3(2026年1月期)では54.9%まで上昇しており、財務健全化が急速に進んでいます。
💰
配当・株主還元(上場20周年記念増配)
| 決算期 | 1株配当(分割調整後) | 配当利回り | 配当性向 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年1月期 | 4.0円 | — | — | — |
| 2023年1月期 | 4.0円 | — | — | — |
| 2024年1月期 | 5.0円 | — | — | — |
| 2025年1月期 | 8.0円 | — | 5.5% | — |
| 2026年1月期(予) | 23.0円 | 0.67% | 14.0% | 普通配当21円+記念配当2円 |
配当急増の背景: FY2026予想配当23円は前期8円から約2.9倍の大幅増配。うち2円は上場20周年記念配当(特別一時的)ですが、普通配当21円自体も大幅増。会社は中期経営計画で配当性向20%目標を明言しており、EPS成長に連動した更なる増配が期待されます。FY2026 EPS164円×配当性向20%=33円が将来の理論値となります。
🎁
株主優待制度
ラーメン山岡家 無料券&選択制優待(年2回)
| 優待権利確定日 | 1月末・7月末(年2回) |
| 100株(最低) | ラーメン無料券 2枚(年2回=計4枚) |
| 200株以上 | 無料券3枚 or 北海道産米2kg or 乾麺セット1個 から選択(年2回) |
| 500株以上 | 無料券5枚 or 北海道産米4kg or 乾麺セット2個 から選択(年2回) |
| 1,000株以上 | 無料券7枚 or 北海道産米6kg or 乾麺セット3個 から選択(年2回) |
| 2,000株以上 | 無料券9枚 or 北海道産米8kg or 乾麺セット4個 から選択(年2回) |
| 優待利回り | 1.73%(100株・最低投資額基準) |
| 配当+優待総合 | 2.4%(0.67%+1.73%) |
| 最低投資額 | 約33.95万円(100株×3,395円) |
優待の注目点: 2025年9月の株式分割(2:1)後も100株あたりのラーメン無料券枚数が維持されたため、実質的に優待価値が2倍に拡充されました。無料券1枚は最大1,470円のラーメンと引き換え可能(通常サイズ550円〜)。山岡家ファンにとっては価値が非常に高く、年4枚(100株保有)でも実質2,000円以上相当の優待となります。
🚀
成長ドライバー(強み・好材料)
公式アプリ163万人会員・デジタルマーケティング
山岡家公式アプリの会員数が163万人に到達。アプリを通じたクーポン配信・スタンプラリー・新商品告知が来店頻度を高め、顧客ロイヤルティの強化に直結。既存店売上高の43ヶ月連続増加の主要因の一つです。
24時間営業×ロードサイド立地の競争優位
国道・幹線道路沿いのロードサイド型24時間営業は、深夜帯の競合がほぼ不在。トラックドライバー・工場従業員・夜勤帰り・終電後の帰宅者等の強固なリピーター層を形成しており、景気変動に強い安定集客を実現しています。
白地開拓・全国展開余地の大きさ
現在195店舗は北海道・東北・関東・東海が中心で、近畿・中国・四国・九州(3店のみ)は実質未開拓。全国300店→500店への出店余地は極めて大きく、「ラーメン山岡家を知らない地域」へのブランド浸透が中長期的な成長エンジンとなります。
価格転嫁力と既存店収益改善
2024年4月・10月の価格改定後も客数減少が限定的で、既存店売上高は増加基調を維持。高い顧客ロイヤルティが値上げ受容性につながっており、コスト増加を吸収しつつ収益を拡大する構造が確立しています。
インバウンド需要の取り込み
訪日外国人によるラーメン需要は依然高く、観光地近辺・空港アクセス路線沿いの店舗では外国人客が急増。「本格豚骨醤油ラーメン」は海外でも評価が高く、インバウンド効果が既存店売上を押し上げています。
M&A戦略の本格化(2023年より検討開始)
丸千代山岡家は2023年よりM&Aの本格検討に着手。財務余力の拡大と共に、既存チェーンの買収による店舗数・ブランド多角化が実現すれば、成長速度が一段と加速するシナリオも考えられます。
⚠️
リスク要因
急成長の反動・成長鈍化リスク
FY2023〜FY2025の急成長ペースは「新規出店×既存店増×価格改定」という3重の追い風によるもの。これらの効果が一巡した場合、EPS成長率の大幅鈍化が起こりうる。現在の高PBR評価は継続的な高成長を前提としており、成長失速時の株価下落リスクが大きい。
人件費・食材費の継続的上昇
24時間営業モデルは深夜割増賃金が発生しやすく、最低賃金引き上げの影響を受けやすい。また豚骨・小麦粉等の原材料費上昇も収益を圧迫するリスクがあります。価格転嫁が難しくなった場合、利益率が急低下する恐れがあります。
出店候補地確保・コスト上昇リスク
ロードサイド型の出店は土地賃料・建設コストが高く、好立地の確保が難しくなるリスクがあります。中計で掲げた年間出店目標の未達は成長シナリオに影響します。
ラーメン市場の競争激化
国内ラーメン市場は個人店・チェーン店が混在する競争激しい分野。吉野家HD(ラーメン事業500店目標)・丸亀製麺等との競合激化や、「ラーメン日高屋」等の低価格競合との価格競争リスクがあります。
流動性リスク(中小型株)
時価総額683億円の中小型株であり、機関投資家の参入が限られるため流動性が相対的に低い。大口の売買による株価変動が大きい傾向があり、個人投資家が主体となる局面では急落・急騰が発生しやすい点に注意が必要です。
⚔️
競合比較・ラーメン業界内ポジション
| 企業名 | コード | 主要ブランド | 売上高(直近) | 営業利益率 | ROE | PER |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 丸千代山岡家 | 3399 | ラーメン山岡家 | 346億円 | 10.72% | 42.48% | 20.7倍 |
| 幸楽苑HD | 7554 | 幸楽苑 | 約500億円 | — | — | — |
| トリドールHD | 3397 | 丸亀製麺・三田製麺所 | 約2,600億円 | — | — | — |
| ゼンショーHD | 7550 | すき家(ラーメン事業拡大中) | 1兆1,400億円 | 6.6% | 17.3% | 35.5倍 |
業界内優位性: 営業利益率10.72%・ROE42.48%は競合チェーンを大幅に上回る水準。PER20.7倍はこの高成長・高収益を勘案すると相対的に割安感があります。ただしゼンショーHDがラーメン事業500店を中計で掲げているため、将来的な競合圧力には注意が必要です。
🎯
中期経営計画・成長戦略
売上高目標(3年後)
500億円
※現在上方見直し検討中
新規出店計画
45店舗
3年間 計画(見直し中)
配当性向目標
20%
段階的引き上げ方針
M&A戦略
本格検討中
2023年より候補選定中
中計の注目ポイント: 2025年3月発表の中計(売上500億・45店増)は、FY2025の実績(売上346億)がすでに予想を大幅超過したことから現在数値を上方見直し中。修正後の目標は更に高い水準になる見込みで、改定後の発表が注目されます。また、配当性向20%目標の達成はEPS成長に比例した増配を意味するため、今後数年間の増配基調が続く可能性が高いです。
📅
上場20周年:2026年1月期の特別配当
FY2026は上場20周年を記念した特別配当2円を追加実施。普通配当21円と合わせ合計23円を配当予定。この記念配当は一時的ですが、会社の株主還元意欲の高まりを示すシグナルとして市場に評価されています。
FY2026は上場20周年を記念した特別配当2円を追加実施。普通配当21円と合わせ合計23円を配当予定。この記念配当は一時的ですが、会社の株主還元意欲の高まりを示すシグナルとして市場に評価されています。
📋 総合投資評価サマリー
投資スタンス
✅ 中立〜強気(成長株)
バリュエーション
割安感あり(PER20.7倍)
成長性
⭐ 外食業界トップ級
財務健全性
急速改善中(自己資本55%)
配当+優待総合利回り
2.4%(増配継続見込み)
最重要注目点
中計改訂・M&A・西日本展開
💡
投資家へのポイント
- 強気シナリオ: 中計改訂で目標引き上げ→西日本・九州への積極展開→300店・売上600億達成。M&A実現による一段の規模拡大。配当性向20%×EPS拡大で株価は5,000円超も視野。
- 中立シナリオ: 年間10店ペースで安定出店継続。既存店は増加基調を維持するも+3〜5%水準に鈍化。EPS成長に沿った株価推移(年率10〜15%程度)。
- 弱気シナリオ: 人件費・食材費高騰による利益率急低下。既存店増加が途切れた場合のバリュエーション収縮。PER15倍程度への修正で株価2,500円水準への調整リスク。
- 優待投資家向け: 配当0.67%+優待利回り1.73%=総合2.4%は魅力的。特にラーメン山岡家ファンには食事券が実質以上の価値を持ちます。分割後の単元株(100株)は約34万円と手が届きやすい投資額です。
- 長期投資家向け: ROE42%・ROA19.6%の高収益体質が続く限り、複利効果により純資産は急速に積み上がります。BPS340円(FY2025)→業績予想通りなら将来的に1,000円超も射程内。「成長株×優待株」の両面を持つ希少な銘柄です。

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