インソース(6200)投資分析レポート 2026
企業向け研修とLMS「Leaf」を軸に、高収益・高ROE・高還元を両立している教育DX企業。生成AI・DX研修需要を取り込みながら、配当性向50%・DOE18%を目標とする資本政策が評価ポイントです。
まず押さえたい投資ポイント
企業概要:研修会社ではなく「組織課題のワンストップ解決企業」
インソースは、講師派遣型研修、公開講座、ITサービス、その他ソリューションを組み合わせ、法人・官公庁の人材育成や業務改善を支援する企業です。教育コンテンツを自社開発し、全国開催の公開講座とLMS「Leaf」を持つことで、オフラインとオンラインの両方を押さえています。公式サイトでは「組織が抱えるさまざまな経営課題を、ワンストップで解決します」と説明しています。[Source]
- 講師派遣型研修:4,973種類のコンテンツを顧客ごとにカスタマイズ
- 公開講座:全国6都市の常設会場+オンラインで日本最大級の開催数
- ITサービス:教育管理を統合するLMS「Leaf」を展開
- その他:動画教材、コンサル、Webマーケティング、地方創生、人材紹介などへ拡張
事業の裾野が広い一方、根幹は「教育」と「教育を届ける仕組み」にある点が、インソースの理解における重要ポイントです。
株価・指標スナップショット
- 株価:687円
- 時価総額:599.26億円
- 予想PER:12.75倍
- PBR:5.21倍
- EPS:55.14円
- BPS:135.06円
- ROE:36.84%
- 自己資本比率:77.3%
- 売買単位:100株
- 最低投資金額:約7.03万円
Yahoo!ファイナンス集計値ベース(2026年3月末時点の取得情報)。
業績推移:高い利益率を伴いながら成長
| 期間 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 1株配当 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年9月期 実績 | 145.10億円 | 59.78億円 | 59.97億円 | 41.30億円 | 25.0円 |
| 2026年9月期 予想 | 168.00億円 | 68.00億円 | 68.00億円 | 46.30億円 | 29.5円 |
| 2027年9月期 中計目標 | 200.00億円 | 78.00億円 | 78.00億円 | 53.00億円 | ― |
2025年9月期は売上高145.10億円、営業利益59.78億円、経常利益59.97億円、純利益41.30億円で過去最高業績を更新しました。営業利益率は4割超と、教育サービス企業としては非常に高い収益性が際立ちます。2026年9月期も売上高168億円、営業利益68億円を見込んでおり、二桁成長の継続を想定しています。[Source] [Source]
2026年9月期第1四半期:増収、ただし利益は人件費先行でやや減益
2026年9月期第1四半期は、売上高37.64億円(前年同期比+7.2%)、営業利益14.01億円(同-4.0%)、経常利益14.03億円(同-4.0%)、四半期純利益9.63億円(同+3.1%)でした。DX関連研修や「Leaf」の積み上がりは続いていますが、採用強化や人件費増が短期的な利益率の重しとなっています。[Source]
事業別の見どころ
成長シナリオ:Road to Next 2027
中期経営計画「Road to Next 2027」では、2027年9月期に売上高200億円、営業利益78億円、経常利益78億円、純利益53億円を目標に掲げています。3年CAGRで17%前後の成長を狙う、比較的強気な計画です。[Source]
成長戦略の柱
- 5つのプロフィットセンター体制で顧客セグメントごとの提案力を強化
- 生成AI・DX関連サービスをグループ全体で拡充
- 行政向けコンテンツと営業体制を強化
- 新規成長分野「ライジング・ネクスト」の開発と販売促進を継続
強みの整理
- 高収益モデル
- 教育コンテンツを自社開発
- 研修とITサービスの相互送客
- Leafの継続利用率の高さ
- 生成AI・DX教育の追い風
- 官公庁向けも含む顧客基盤
株主還元:増配基調が最大の魅力
インソースは中計で「配当性向50%、DOE18%を目標とする配当」を明示しています。2025年9月期の1株配当は25.0円、2026年9月期予想は29.5円で、利益成長とともに還元を引き上げる姿勢が鮮明です。予想配当利回りは4.20%と、成長株の中では高水準です。[Source] [Source]
PBRは5倍超と割安感は乏しい一方、ROE36.84%という資本効率の高さがそれを正当化している側面があります。
株主優待はある?
現在、株主優待制度はありません。会社は「株主の皆様への公平な利益還元の観点」から制度を見直し、2023年9月30日基準日の贈呈をもって株主優待制度を廃止しています。今後の還元は、基本的に配当中心で見る必要があります。[Source]
投資家視点の評価ポイント
1. 高ROEと高利益率
ROE36.84%、自己資本比率77.3%という数字は、効率性と財務健全性を両立していることを示します。高PBRでも評価されやすい条件です。
2. 生成AI・DX教育の追い風
DX研修、AI活用提案、LMSの需要が続く限り、インソースの商機は広がります。研修×ITの両輪は競争優位性です。
3. 配当重視との相性
高成長株でありながら配当利回り4%台は魅力的です。優待廃止後も、総還元の軸が配当に明確化されています。
注意したいリスク
- 人件費先行リスク:採用拡大や教育投資が短期利益率の重しになる可能性。
- 講座供給制約:需要があっても会場・講師・運営面の制約で取りこぼす可能性。
- 高PBRの評価リスク:成長鈍化が見えた場合、バリュエーション調整が起こりやすい。
- 景況感の影響:企業研修予算は景気後退局面で抑制されることがある。
総括
インソースは、研修会社という枠を超えて「教育×IT×組織課題解決」のプラットフォームへ進化しつつある企業です。2025年9月期に過去最高業績を更新し、2026年9月期も増収増益計画を維持。中計では2027年9月期に売上高200億円・営業利益78億円を目標としており、成長ストーリーは明快です。[Source] [Source]
投資判断としては、「高成長・高収益・高還元」を重視する投資家に向く一方、PBRの高さゆえに業績モメンタム鈍化には敏感な銘柄です。優待目当てではなく、配当と利益成長の両立を評価できるかがポイントになります。

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