ソフトバンクグループ 9984

ソフトバンクグループ(9984)投資分析レポート 2026
東証プライム / 投資持株会社 / Arm・AI・OpenAI・ビジョンファンド

ソフトバンクグループ(9984)投資分析レポート

ソフトバンクグループは、通信株ではなく「AI投資会社」として見るべき銘柄です。Arm、OpenAI、ビジョンファンド、アリババ関連資産、そしてNAVディスカウントが株価評価の中心で、配当よりも資産価値と投資テーマで判断するタイプです。

株価
3,558円
2026/03/19時点
時価総額
20.3兆円
国内最大級のAIテーマ株
PBR
1.30倍
Yahoo!ファイナンス実績
配当利回り
0.31%
会社予想
1株配当
11円
インカム色は薄い

1. ひと目で分かる結論

ソフトバンクグループの投資判断は、営業利益や配当ではなく、NAV(時価純資産)・LTV(純負債比率)・AI戦略の実現性で考えるのが基本です。2026年3月期第3四半期では純利益が大幅に改善し、OpenAIへの追加出資やStargate、Armの成長がテーマ性を押し上げています。一方で、業績の振れ幅は極めて大きく、ハイリスク・ハイボラティリティな大型株でもあります。

AI投資テーマ Arm OpenAI NAVディスカウント 高ボラティリティ
「資産価値」を買う銘柄

SBGは一般的な事業会社というより、保有資産の束とその将来価値を評価する銘柄です。短期では株価変動が大きい一方、AI時代の中核資産を握る可能性に賭ける投資対象でもあります。

2. 会社概要

ソフトバンクグループは投資持株会社であり、主要資産としてArm、ソフトバンク・ビジョン・ファンド、ソフトバンク株式会社株式、各種上場・未上場投資先を保有しています。近年は「ASI(人工超知能)時代」に向けた投資会社への転換を鮮明にし、OpenAIやAIインフラ分野への大型投資を前面に打ち出しています。

Arm

半導体IPの中核資産。AIサーバーやエッジ分野の拡大に伴い存在感が増しています。

ビジョンファンド

未上場・成長企業への投資リターンが株価変動を大きく左右します。

AIインフラ投資

OpenAI、Stargate、デジタルインフラ投資など、次の成長ストーリーの中心です。

3. 最新の株価指標

項目数値見方
株価3,558円100株で約35.6万円
時価総額20,322,756百万円国内でも最大級の大型株
実績PBR1.30倍BPSに対しては大きな割高ではない
配当利回り0.31%配当狙いの銘柄ではない
1株配当11.00円2026/03会社予想
BPS2,744.22円Yahoo!ファイナンス実績
ROE / 自己資本比率10.15% / 25.7%収益回復でROE改善、財務はやや攻め型
単元株数100株最低購入代金は約35万円台

Yahoo!ファイナンスでは予想PER・予想EPSが非表示で、一般的なPER評価がしづらい点もSBGらしい特徴です。

4. 過去5期の業績推移

売上高経常利益最終利益EPS配当
2022/036,221,534-869,562-1,708,029-254.7円11円
2023/036,570,439-469,127-970,144-163.1円11円
2024/036,756,50057,801-227,646-42.8円11円
2025/037,243,7521,704,7211,153,332195.2円11円
2026/03予11円

単位は百万円、EPS・配当は円。SBGは投資損益や評価損益の影響が大きいため、通常の事業会社のような安定的利益推移にはなりません。

5. 財務と資産価値の見方

年度BPS自己資本比率
2023/035,888.94円20.6%
2024/037,479.43円23.9%
2025/037,905.39円25.7%
2025/12末28.1%
NAVとLTVが最重要

2025年12月末時点で、NAVは30.9兆円、LTVは20.6%、手元流動性は3.8兆円です。SBGでは、会計利益よりも「保有資産価値に対してどれだけ借金をしているか」の方が投資判断に直結します。

6. 2026年3月期 第3四半期ハイライト

項目数値
売上高(Q1-Q3累計)5兆7,192億円
純利益(Q1-Q3累計)3.17兆円
NAV30.9兆円
LTV20.6%
手元流動性3.8兆円
利益は大きく回復

2026年3月期第3四半期は、OpenAI出資や投資資産評価の押し上げにより、純利益が大幅に改善しました。ただし、この利益は本業の積み上げというより、投資リターンの影響が大きい点を理解しておく必要があります。

7. Armの存在感

ArmはSBGの中核資産であり、AI時代における計算基盤の重要プレーヤーです。2025年度Q3のArmは、売上高1,242M USD(前年同期比26%増)、調整後営業利益505M USD(前年同期比14%増)と好調でした。AIサーバー、エッジ、モバイルを横断してArmの設計資産が広がるほど、SBGの資産価値評価にも追い風になります。

8. AI戦略の中核:OpenAI・Stargate・ASI

OpenAI持分 約11%

追加出資を完了し、OpenAIを成長戦略の柱に据えています。

Stargate推進

OpenAI、SBG、SB Energyの戦略提携でAIインフラ構築を前進させています。

ASI時代を標榜

孫正義氏は「ASI時代」への布石としてAI関連投資を加速しています。

補足

  • DigitalBridge買収を発表し、デジタルインフラ投資も強化
  • Armを中核に、AIハード・ソフト・インフラ全体への布陣を構築
  • テーマの実現性が高まれば、NAV評価の見直し余地も生まれる

9. 株主還元

項目内容
年間配当予想11.0円
配当利回り0.31%
中間 / 期末5.5円 / 5.5円
配当スタンス安定配当だが高配当ではない
還元の主役は自社株買い

SBGは配当を厚くする会社ではなく、むしろ自己株式取得による株主価値向上を重視してきました。2024年8月8日〜2025年8月7日の枠では、4,203万株・3,303億円の取得実績があります。

10. 株主優待の有無

ソフトバンクグループ(9984)は、現在株主優待制度はありません。過去に実施していた優待制度は、2019年3月末株主向けプログラムを最後に終了しています。したがって、SBGは「優待株」ではなく、資産価値と成長ストーリーを評価して保有する銘柄です。

11. 投資妙味

① NAVディスカウントの可能性

市場が保有資産価値を十分に織り込んでいない局面では、株価見直し余地が生まれます。

② AIテーマの本命格

Arm、OpenAI、AIインフラ投資を束ねる存在として、国内では希少なポジションです。

③ 自社株買いの下支え

配当利回りは低い一方、機動的な自社株取得が株主価値の向上に寄与します。

12. リスク要因

① ボラティリティが非常に大きい

保有資産の時価変動で四半期損益が大きくぶれるため、値動きは荒くなりやすいです。

② AI投資の回収不確実性

OpenAIやStargateは期待が大きい反面、投資額も巨額で、収益化のタイミングは不透明です。

③ 財務レバレッジ

LTVは現状20.6%と管理範囲ですが、大型投資の積み上がり次第では警戒感が強まる可能性があります。

13. 総合評価

ソフトバンクグループ(9984)は、配当や安定業績を求める銘柄ではなく、AI時代の資産価値上昇に賭ける大型テーマ株です。ArmやOpenAIを中核に据えた戦略は非常に魅力的で、NAVの大きさも投資家の期待を支えます。一方で、投資損益依存の強さから業績変動は大きく、値動きに耐えられる投資家向けです。中長期で「AI資本市場のハブ」になれるかが、今後の評価を左右します。

AI本命テーマ 高ボラティリティ NAV重視 配当は低め

参考ソース

本レポートは公開情報に基づく参考資料であり、投資勧誘を目的とするものではありません。数値や評価は取得時点の情報をもとにしており、最新開示で変動する可能性があります。

この記事を書いた人

やりがい搾取の航空会社で働く地上さんです
将来不安を解消するために株式投資に励んでます

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