KDDI 9433

KDDI(9433)投資分析レポート 2026
東証プライム / 通信・金融・DX・ライフデザイン

KDDI(9433)投資分析レポート

auブランドを軸に、通信の安定収益へ金融・エネルギー・DXを掛け合わせるKDDI。高い配当成長力と個人向け優待、そして5G・データ・生成AIを柱とする中期戦略が魅力の大型株です。

株価
2,664円
2026/03/23時点
時価総額
11.16兆円
国内大型ディフェンシブ
PER / PBR
13.88× / 2.04×
予想PER / 実績PBR
配当利回り
3.00%
会社予想
1株配当
80円
24期連続増配を目指す

1. ひと目で分かる結論

KDDIは、通信業らしい安定キャッシュフローに加え、金融・エネルギー・法人DXを組み合わせた付加価値成長を進めている点が強みです。株価バリュエーションは極端な割安ではありませんが、配当成長の継続性と業績の底堅さを踏まえると、長期保有向きのコア銘柄として評価しやすい水準です。

高配当 24期連続増配狙い au経済圏 金融・DX 株主優待あり
安定+成長+還元

通信株の中でも、利益成長・配当成長・個人株主への訴求力のバランスが良いのがKDDIです。中期戦略では5G、データ、生成AIを軸に、通信外収益の拡大も明確に打ち出しています。

2. 会社概要

KDDIは「au」「UQ mobile」などの通信ブランドで知られる大手通信会社です。個人通信に加え、法人向けDX、金融、エネルギー、決済、EC、コンテンツなど多様なライフデザイン事業を拡大しています。単なる通信会社ではなく、通信を核に周辺サービスを束ねる“経済圏企業”として進化しているのが特徴です。

通信

モバイル契約・固定通信・5G基盤が収益の土台。解約率が低く、安定性が高い領域です。

金融・決済

銀行、カード、決済、保険を拡大。au経済圏の粘着性を高める戦略と相性が良い分野です。

法人DX

IoT、データセンター、BPO、SI、WAKONXなどを通じて法人需要を取り込みます。

3. 最新の株価指標

項目数値見方
株価2,664円100株で約26.6万円
時価総額11,156,426百万円国内有数の大型株
予想PER13.88倍利益成長を踏まえると極端な割高感は小さい
実績PBR2.04倍資本効率とブランド力を反映
予想配当利回り3.00%インカム投資でも魅力的
EPS / BPS192.0円 / 1,304.65円2026/03予想EPS、実績BPS
ROE / 自己資本比率13.21% / 30.4%収益性は高いが自己資本比率は低下傾向

4. 過去5期の業績推移

売上高営業利益経常利益最終利益EPS配当
2022/035,446,7081,060,5921,064,497672,486150.0円62.5円
2023/035,671,7621,077,3931,079,523679,113155.5円67.5円
2024/035,754,047961,584992,725637,874150.6円70.0円
2025/035,917,9531,118,6741,104,625685,677169.3円72.5円
2026/03予6,330,0001,178,000748,000196.5円80.0円

単位は百万円、EPS・配当は円。売上・利益ともに中期では右肩上がり基調で、2026/03期も増収増益計画です。

5. 財務の見どころ

年度BPS自己資本比率
2023/032,377.38円43.0%
2024/032,522.92円37.1%
2025/032,577.92円30.4%
直近実績ベース1,304.65円30.4%
ROEは高い

自己資本比率は低下していますが、ROE13.21%は大型通信株としては高い水準です。株主還元を厚くしながら成長投資も進める方針のため、資本効率重視の経営姿勢が数字に表れています。

6. 2026年3月期の会社計画

売上高

6兆3,300億円を計画。前年から増収を見込んでいます。

営業利益

1兆1,780億円を計画。前年から5.3%増の見通しです。

純利益・EPS

最終利益は7,480億円、EPSは196.5円を想定しています。

配当は80円を予定し、24期連続のDPS成長を目指す方針です。

7. 第3四半期までの進捗と注意点

項目参考値
売上高44,718億円
営業利益8,713億円
モバイル収入15,058億円
IoT累計回線数6,600万回線超
au PAYカード会員1,063万会員
参考値である点に注意

2026年3月期第3四半期は、連結子会社での不適切取引疑義の調査継続に伴い、決算短信の開示が延期されました。業績説明資料の数値は参考値であり、今後の調査や監査で修正される可能性があります。

8. 中期経営戦略の中身

KDDIは「5Gとデータ・生成AIを中核とした通信・付加価値領域の更なる成長」を掲げています。コアの通信に加え、Orbit1としてDX・金融・エネルギー、Orbit2としてモビリティ・宇宙・ヘルスケア・Web3/メタバース・スポーツ/エンタメを育てる構想です。

Core

5G、通信、データ活用、生成AI社会実装で本業を磨く。

Orbit1

DX、金融、エネルギーで今の成長を牽引。

Orbit2

将来テーマへの種まきで中長期の成長源を確保。

重要KPI

  • EPSを19.3期比で1.5倍へ
  • 金融を除く営業CFを25.3期〜26.3期の2年で3兆円規模へ
  • 設備投資1.3兆円規模、戦略投資2,000億円規模
  • 配当性向40%超、機動的な自己株取得

9. 配当の魅力

年度年間配当コメント
2022/0362.5円増配
2023/0367.5円増配
2024/0370.0円増配
2025/0372.5円23期連続増配
2026/03予80.0円24期連続増配を目指す
還元姿勢が非常に強い

KDDIは2002年度から増配を継続し、配当性向40%超を基本方針としています。さらに自己株式取得も機動的に実施するため、株主還元の見通しが立てやすい点が魅力です。

10. 株主優待

KDDIの優待は、Pontaポイント、ローソン/成城石井商品詰合せ、寄付から1つ選べる仕組みです。通信株の中でも個人投資家に人気が高い理由のひとつです。

保有条件内容
2025年度基準日2025年3月31日
100株以上・1年以上5年未満2,000円相当
100株以上・5年以上3,000円相当
2026年度以降の変更株式分割に伴い、優待対象は200株以上へ変更

2025年4月1日の1:2株式分割後は、2026年度優待から基準株数が200株以上へ変わる点に注意が必要です。

11. KDDIの強み

① 通信の安定収益

景気変動に比較的強いストック型ビジネスで、利益の下支え力があります。

② 通信外収益の拡大

金融・エネルギー・決済・法人DXで収益源を多様化し、ARPU依存を緩和しています。

③ 株主還元が明快

増配方針、40%超の配当性向、自己株買い、優待と、個人投資家に分かりやすい設計です。

12. リスク要因

① 規制・競争

通信料金政策や価格競争の影響を受けやすく、本業の成長率は大きくなりにくい面があります。

② 財務レバレッジ

自己資本比率は30.4%まで低下しており、積極還元の裏で財務余力の見極めは必要です。

③ 不適切取引問題

2026年3月期3Qの数値は参考値で、今後の調査次第で修正リスクがあります。

13. 総合評価

KDDI(9433)は、安定した通信収益金融・DXを絡めた成長戦略、そして連続増配を軸とした還元力がそろった優良大型株です。PBRは低くありませんが、ROE13%台と高い資本効率を維持しており、配当投資と中長期保有の両方に適した銘柄といえます。直近では子会社関連の調査継続という注意点はあるものの、コア保有候補としての魅力は引き続き高いと考えられます。

大型安定株 高配当 24期連続増配狙い 通信+金融+DX

参考ソース

本レポートは公開情報に基づく参考資料であり、投資判断はご自身でお願いします。数値は取得時点のもので、最新開示により変動する場合があります。

この記事を書いた人

やりがい搾取の航空会社で働く地上さんです
将来不安を解消するために株式投資に励んでます

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