上組 9364

上組(9364)投資分析レポート
Investment Analysis Report

上組(9364)投資分析レポート

港湾物流のパイオニアとして、国内港湾・倉庫・サイロ・工場構内作業を基盤に、海外ロジスティクスや新たな物流需要の取り込みを進める総合物流会社です。最新の中期経営計画2030では、積極投資と株主還元の両立を明確に打ち出し、2030年3月期に営業収益3,500億円、営業利益380億円、ROE 8.0%を目標に掲げています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/management/midtermbusiness.html) [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

株価
5,457円
時価総額
5,816億円
予想PER / 実績PBR
18.73倍 / 1.40倍
予想配当利回り / 年間配当予想
3.39% / 185円
港湾物流 高自己資本比率 増配強化 中計2030

上組は「安定した基盤物流事業を土台に、積極投資と高還元を同時に進める大型物流株」として評価しやすい銘柄です。自己資本比率78.0%という強固な財務基盤を持ちつつ、国内基盤事業で稼いだキャッシュを海外・成長物流・新規分野へ再投資する戦略へ転換しています。加えて、最新中計では5年平均で連結配当性向70%程度、自己株式取得650億円規模というかなり踏み込んだ還元方針も打ち出しており、資本効率改善への本気度が見えます。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T) [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

投資判断の要点

  • 財務の安定感:自己資本比率78.0%と高く、物流株の中でも守りが厚い部類です。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T)
  • 利益率の改善:営業利益率は2024/3期11.47%→2025/3期11.85%→2026/3期予想12.19%と緩やかに上昇しています。 [Source](https://kabutan.jp/stock/finance?code=9364)
  • 還元強化:2030年3月期までの5年平均で連結配当性向70%程度、自己株式取得650億円規模を計画しています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)
  • 成長投資:負債調達1,700億円規模を活用し、固定資産投資・出資買収・人材投資を含む2,400億円規模の投資を予定しています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)
  • 課題:従来は成長性が市場期待に届かずPBR1倍割れが続いた時期もあり、今後は投資の成果を売上成長として見せられるかが重要です。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

株価指標まとめ

項目数値
株価5,457円
時価総額5,815.90億円
予想PER18.73倍
実績PBR1.40倍
予想EPS291.40円
実績BPS3,898.91円
実績ROE7.01%
自己資本比率78.0%
予想配当利回り3.39%
年間配当予想185円
最低購入代金545,700円(100株)
年初来高値 / 安値5,818円 / 3,209円

株価関連データは2026年3月24日時点の取得値ベースです。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T)

業績推移:着実な増益基調

決算期 売上高 営業利益 経常利益 最終利益
2022/3期2,616億円285億円308億円208億円
2023/3期2,741億円315億円350億円246億円
2024/3期2,667億円305億円341億円250億円
2025/3期2,791億円330億円366億円269億円
2026/3期予想2,871億円350億円392億円294億円

売上は着実に積み上がり、利益も改善基調です。特に営業利益率は2024/3期の11.47%から2026/3期予想では12.19%へ上昇しており、単なる売上拡大ではなく収益性改善を伴った成長である点が評価しやすいポイントです。 [Source](https://kabutan.jp/stock/finance?code=9364)

2026年3月期 第3四半期の進捗

項目実績前年同期比
営業収益2,224億6,300万円+5.9%
営業利益287億9,100万円+12.7%

会社側の要約では、国内物流事業の堅調推移に加え、インド子会社化を含むグローバル展開の強化が業績を牽引しました。通期予想は据え置きで、成長期待は維持されています。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T)

事業の見どころ

  • 港湾物流のパイオニア:港湾運送、倉庫・サイロ保管、工場構内作業などの国内基盤事業が強みです。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/)
  • グローバル展開:海外ロジスティクス・フォワーディングを成長事業として位置付け、収益基盤化を狙っています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/management/midtermbusiness.html)
  • 新たな物流ニーズ:エネルギー、官公需、3PLなど次の成長領域に投資を拡大しています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

長期ビジョン2035・中期経営計画2030の注目点

長期ビジョン

2035年に「日本と世界で物流の未来をデザインする総合物流カンパニー」を目指し、連結営業収益4,500億円を掲げています。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/management/midtermbusiness.html)

2030年3月期の財務目標

指標目標
営業収益3,500億円
営業利益380億円
EBITDA550億円
ROE8.0%

[Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

6つの基本方針

  • 国内基盤事業のシェア拡大・強靭化
  • 収益基盤としてのグローバル事業の確立
  • 新たな物流ニーズに対応した事業拡大
  • ポートフォリオ経営を支える経営管理への移行
  • 全社最適な人材マネジメントの実践
  • DXを通じた業務効率化と提供価値の高度化

[Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/management/midtermbusiness.html) [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

株主還元方針

上組の投資魅力を大きく押し上げているのが、今回の中計で明示された高い還元方針です。2030年3月期までの5年平均で連結配当性向70%程度、さらに自己株式取得650億円規模を計画しています。2026年3月期の年間配当予想は185円で、2025年3月期の130円から大幅増配となる見通しです。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf) [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/stockinfo/dividends.html) [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T)

年度年間配当配当性向
2022/3期73円40.5%
2023/3期90円40.8%
2024/3期100円42.9%
2025/3期130円50.4%
2026/3期185円予想

2026/3期は中間配当90円まで確認できます。 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/stockinfo/dividends.html)

株主優待

株主優待はありません。そのぶん、上組は配当と自己株取得を中心とした現金還元に軸足を置く設計です。優待狙いよりも、配当成長と資本効率改善を重視する投資家向きの銘柄といえます。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T/incentive)

この銘柄が向く投資家

  • インフラ性の高い物流株を長期保有したい人
  • 高自己資本比率の安定企業を好む人
  • 優待よりも配当と自社株買いを重視する人
  • 中計に沿った成長投資と還元強化の両立を評価したい人

主なリスク

  • 国内人口減少や輸入貨物量の変化による基盤事業の成長鈍化 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)
  • 人手不足の深刻化による物流現場コスト上昇 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)
  • 海外投資やM&Aの進捗が想定通り収益化しない可能性 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)
  • 積極投資に伴う一時的な利益率低下や財務レバレッジ上昇 [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/pdf/Kamigumi_Purpose_LongTermVision2035_MidTermPlan2030_JP.pdf)

総括

上組は、古典的な倉庫・港運株というより、いまは「高財務体質を活かして成長投資と還元強化へ舵を切った物流資本効率改善株」として見るほうが実態に近いです。足元の予想配当利回りは3.39%と十分水準で、配当性向引き上げ余地も大きい一方、今後の株価評価には海外・成長分野への投資が売上成長とROE改善につながるかが重要です。守りの強さに加えて、攻めへの転換をどう実現するかが中長期の焦点です。 [Source](https://finance.yahoo.co.jp/quote/9364.T) [Source](https://kabutan.jp/stock/finance?code=9364) [Source](https://www.kamigumi.co.jp/ir/management/midtermbusiness.html)

この記事を書いた人

やりがい搾取の航空会社で働く地上さんです
将来不安を解消するために株式投資に励んでます

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