気象庁「三十分大気解析」をやさしく解説
見方・仕組み・毎時大気解析との違い・航空現場での活用ポイント
こんにちは、航空会社で働く地上さんです。
今回は、気象庁が提供している「三十分大気解析」について、できるだけやさしく整理していきます。最近呼び名が変わったのでしょうか。昔は「毎時大気解析」と呼ばれてました。以前の名前に馴染みがある方も多いと思いますが、現在は高解像度化・高頻度化された三十分大気解析として運用されています。
三十分大気解析は、上空や地上の風と気温の分布を、できるだけ細かく・早く把握するための実況解析資料です。航空気象の現場では、空港周辺や広域の風の場をつかむ補助資料として見ておくと、とても役立ちます。
三十分大気解析とは?
三十分大気解析は、気象庁が航空気象情報などの作成支援や大気の実況監視を目的として運用している客観解析です。主に風と気温を対象に、30分ごとに解析が行われます。
従来の毎時大気解析をベースにしながら、現在はより細かく・より早く状況を把握できる形へ更新されています。ざっくり言えば、昔の毎時大気解析を、今の運用に合わせて高解像度化・高頻度化したもの、と考えるとイメージしやすいです。
昔の「毎時大気解析」と何が違う?
| 項目 | 毎時大気解析 | 三十分大気解析 |
|---|---|---|
| 更新頻度 | 毎時(1日24回) | 30分ごと(1日48回) |
| 水平解像度 | 約5km | 約2km |
| 特徴 | 実況を毎時で把握 | より細かく、より早く変化を追いやすい |
| 位置づけ | 従来の実況監視資料 | 毎時大気解析を高解像度化・高頻度化した後継的な解析 |
気象庁の数値予報解説資料では、三十分大気解析は毎時大気解析を「高解像度化・高頻度化」した解析と説明されています。更新頻度は1日24回から48回へ、水平格子間隔は5kmから2kmへ強化され、2022年12月に更新されました。 [Source](https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/nwpkaisetu/R6/1_7_9.pdf)
三十分大気解析で見られるもの
| 見られる内容 | 意味 | 活用イメージ |
|---|---|---|
| 風向・風速 | どちらからどのくらいの強さで吹いているか | 空港周辺や広域の風の流れを把握する |
| 気温分布 | どこが暖かく、どこが冷たいか | 気団の違いや温度差の大きい領域を見る |
| 高度別の状況 | 地上だけでなく、上空の複数高度帯も確認できる | 上空風の変化や層ごとの違いをつかむ |
| 時間変化 | 短い時間で変わる場の変化 | 風の急な変化を早めに追う |
どうやって作られている?
三十分大気解析は、局地モデル(LFM)の予報値を土台にしながら、複数の観測データを組み合わせて作られます。気象庁の資料では、アメダス、ウィンドプロファイラー、航空機観測、ドップラー速度、大気追跡風などが使われると説明されています。 [Source](https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/nwpkaisetu/R6/1_7_9.pdf)
つまり、単一の観測だけでなく、いろいろな観測を重ね合わせて「今の大気の状態」をできるだけ整合的に描いたものが三十分大気解析です。現場では“点”の観測を補う“面”の情報として見ると理解しやすいです。
航空現場ではどう役立つ?
- 空港周辺で風の向きや強さがどう変化しているかを広い視点で見やすい
- 地上観測だけでは見えにくい上空の風や気温の構造を補いやすい
- 短い時間で変化する場を追いやすく、実況監視の補助資料として便利
- METAR、TAF、レーダー、衛星画像などと合わせて見ることで理解しやすくなる
METAR・TAFとの違い
| 情報 | 主な役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| METAR | 空港の現在気象 | 地点の実況を把握するのに強い |
| TAF | 空港の予報 | 将来の見通しを確認するのに使う |
| 三十分大気解析 | 風・気温の実況分布解析 | 広がりのある場を立体的に把握しやすい |
まずはどこを見ればいい?
- 見たい空港やエリアの周辺で、風向・風速の流れを見る
- 高度を切り替えて、地上付近と上空の違いを見る
- 時間を追って、変化が早いか遅いかを確認する
- 気温の分布も合わせて見て、空気の境目を意識する
- METARやレーダー画像と重ねて、実況感覚を補強する
まとめ
三十分大気解析は、昔の毎時大気解析をベースに、より細かく・より早く実況を把握できるように進化した資料です。風や気温の分布を広く確認したいとき、空港周辺の実況感覚を補いたいとき、上空の流れを短い間隔で追いたいときに役立ちます。
「昔は毎時大気解析と呼んでいたのに、今は三十分大気解析なのか」と感じた方は、その理解でだいたい合っています。名前が変わっただけではなく、実際に中身も高解像度化・高頻度化されています。まずは公式ページを開いて、いつものMETARやTAFと合わせて見てみるのがおすすめです。

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